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秋のささやきを感じるもの

二つ紹介。この二つともからだの中に秋の吐息を吹き込まれるような気持ちになる。

1.sandy denny の the north star grassman & the ravens のジャケット写真
サンデー・デニーは大好きな英国の女性シンガー・ソングライター。ずいぶん昔、1978年に31歳の若さで亡くなった。少しかすれた、でも暖かい声をしている。フェアポート・コンベンションやフォザリンゲーで歌っているが、ソロでも何枚か出ている。「the north star grassman & the ravens」はソロ第1作目の作品。音源で気に入っているのは「Sandy」の方だが、ともかくジャケットの写真が本当に素晴らしい。この写真を見るたびに自分があたかもこの夕暮れ時の部屋の中にいるような、光やにおいや音まで聞こえてくるような気がしてくる。時間は午後5時38分で永遠に止まっている。撮影したのはkeef。キーフは他にもaffinityの本当にきれいなアルバム写真やブラック・サバスの「黒い安息日」というジャケットとか手がけている。

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2.レイ・ブラッドベリの「10月は黄昏の国」
ブラッドベリは大好きでかなり読んだが、最初に読んだのがこの本。この本のことを考えるとなぜか中学生の頃住んでいた町の、家の近くにあった小さな本屋の様子が、狭い店の中の本棚までありありとフラッシュバックしてくる。その本屋は坂道の途中にあり、店内は少し薄暗かった。秋の夕暮れ時、ひっそりとした空間の中で手にしたのが創元推理社文庫からでた「10月は黄昏の国」だった。それからしばらくの間、わたしはこの本の中の世界に住んでいたような気がする、そのくらいこの本に浸りこんでいた。メランコリーという言葉が紅茶に入れる砂糖のように味わえたあの頃。
[ 2011/11/09 01:57 ] 松籟雑記 | TB(0) | CM(0)

松籟雑記(しょうらいざっき)について

松籟雑記(しょうらいざっき)とは、花田が、ふと気に留めたことや考えたこと、感じたことなどを雑然と書き残していく手帖のようなものです。お店や自宅の本棚におさまっている本や雑誌とか音源なんかもぼちぼち紹介していこうかなと思っています。気が向いたら覗いてみてください。
[ 2011/10/24 22:22 ] 松籟雑記 | TB(0) | CM(0)

世界最長の音楽

11月に開催される第2回筥崎千年現代音楽祭の目玉の一つ、エリック・サティのピアノ曲「ヴェクサシオン」はよく世界最長の曲として紹介される。楽譜はわずか1分程度の長さなのだが、840回繰り返すようにと作曲家の指示が楽譜に書き込んであるので演奏時間は16時間をゆうに超えていく。確かに長い。が、世界最長の曲ではない。それは間違い。今のところ世界最長の曲はジョン・ケージが発表した"Organ2/ASLSP"だ。これはあきれたことに演奏に639年かかるのだ。さらに驚くことにドイツで現在演奏中だ。ASLSPはas slow as possibleの略。情報は以下のサイト
http://www.john-cage.halberstadt.de/new/index.php?seite=dasprojekt&l=d
演奏計画には2640年まで掲載されている。・・・恐れ入ります。

さて、気を取り直して「ヴェクサシオン」について。北部九州では私の知る限り1984年と88年に2度、佐賀で演奏された記録があるが、福岡で演奏されたことがあるかどうかわからない。もしかして、福岡初?かもしれない。まあ、佐賀の演奏からでも二十数年振りの演奏なのでとても珍しいといえる。佐賀の演奏会は冬に駅のコンコースでやったらしいが寒かったろうね。

[ 2011/10/24 22:04 ] 松籟雑記 | TB(0) | CM(0)